研磨・研削の展示会「Grinding Technology Japan2023(GTJ2023)」
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研磨研削のブースじっくりお見せします!!
2023年3月8日~3月10日まで千葉県の幕張メッセ行われた研磨・研削の展示会
「Grinding Technology Japan 2023(GTJ2023)」
2年前はコロナ禍真っ只中と言う事もあり開催3日間で来場者数は1600名くらい。
今回は3日間で4785名。
第1回目(2019年)の4988名を少し下回りましたが、徐々に戻ってきたかなという印象です。
そんな中、今回は主催の「産経新聞コンベンション事業部」の方からYouTubeの取材依頼をいただきました!
まじかっ!?
こんな取材は初めてないので本当に嬉しかったです。
週材日は前日の3月7日。
準備中の中、数社の企業様を取材させていただきました!
それでは僕が取材させていただいた会社さんを紹介したいと思います!
こんにちは!東大阪で研磨、研削をやっている飛行機(ANA)が好きな高山です。
※各会社さんの動画同じサムネイルですが、動画を再生すると紹介した会社さんから観ることができます!
誰でも簡単に鏡面仕上げ!東洋研磨材工業株式会社さん
正直初めて知った会社さんです(笑)
砥石メーカーテイケンさん(後ほど紹介します)にご紹介いただきました。
東洋研磨材工業株式会社さん(後、東洋研磨材工業さん)は
ショットブラスト感覚で鏡面仕上げを実現する機械を展示されていました。
社長の大内さんに紹介していただきました。
ショットブラスト。僕もゲージメーカーにいてた時は少し使ったことがあります。
めちゃくちゃ勢いよく研磨材が出てくるやつ(そんな印象)
東洋研磨材工業さんはそのブラスト感覚で鏡面仕上げができるみたいなんです。
その名も「SMAP」
んっ!?
聞いたことあるけど…(笑)
それがこの特殊なゴム素材の研磨材。
母材はゴムで周りにダイヤモンドを付着させているみたいです。
触った感覚は弾力があって
「ほぼゴムの感覚」
機械もショットブラストみたいな形。
でも、研磨材の噴射にエアを使わないので研磨材が舞わないみたいです。
実際に磨いていただきました。
いつもよく見る色んな人の手に渡った黒ずんだ10円玉。
これを「SMAP」に入れて研磨材を噴射します。
研磨材の噴射にエアを使わないのでめちゃくちゃ静か!
モータ音のみ。
研磨材が舞わないのでクリーンルームで使われるお客さんもいてるみたいです。
ほんの数秒10円玉に当てるだけでこんなにピカピカ!
大内さんが「おもちゃの10円玉見たいでしょ!?」
本当にピカピカですよね!?
財布の中に入ってる硬貨ぜんぶ「SMAP」に入れたいと思いました(本気)
東京にある本社のテクニカルセンターでワークを持ち込んで試しにやっていただけるみたいです!
是非、東洋研磨材工業さんに問い合わせしてみてくださいね!
難削材の研削はお任せ!「株式会社テイケン」さん
僕が普段使わせていただいている砥石メーカーの「株式会社テイケン」さん
今回はCBN、ダイヤモンドホイールの新作とCBN、ダイヤモンドホイールのツルーイング、ドレッシングができる「シナジードレッサ」。
その他既存の製品を濱本さんに紹介していただきました。
CBNのツルーイング、ドレッシングはX-Power使ってみたり、生材削ったり色々試しますがうまいこと行かず。
X-Powerに関しては製造元に電話しして相談してもめちゃくちゃ上から目線の説明で使う気も無くなりました(笑)
「砥石軸の回転数を800回転まで落として…そんな落とせないでしょ?」
って言われ、じゃあどうしたらええねん!
って思った過去を思い出します(笑)
でも今回テイケンさんからシナジードレッサが発売されるので、これからはCBNホイールのツルーイング、ドレッシングに悩まなくて良さそうです!
僕は「難削材の研削の相談はテイケンさん!」みたいな感じです!
RZドルチェ、シナジーホイール、その他一般砥石。
砥石を見るだけでワクワクするのは本当にやばいなと思います(笑)
営業にも「技術」が付く株式会社ニートレックスさん
こちらも今まで本当に知らなかった砥石メーカーさんで(すみません…)
YouTubeのコメントをいただいて知った砥石メーカーさんです。
と言う事で気になったのでJIMTOFで初めてご挨拶させていただき、現在初めてニートレックスさんの砥石使っています!
YouTubeでいただくコメントって本当にありがたいです。
っで今回のGTJ2023では取材も快諾していただきました。
営業技術部の名倉さんに紹介していただきました。
ニートレックスさんもなかなか面白い砥石を製作されていて、いろんな種類を紹介していただきました。
ニートレックスさんは営業の方も詳しく、1発で良い砥石を提案したい!がモットーみたいです。
なので、営業の方は営業の名倉さんではなく営業技術部の名倉さんと「技術」を入れているみたいです。
本当にその通りで、めちゃくちゃ親身に聞いてくださり、僕にあった砥石を提案してくださいました。
縦型両頭平面研削盤なら日清工業株式会社さん
こちらもGTJ2023年に来るまでは全く知らない会社さんでした(すみません…)
日清工業株式会社さんは縦型両頭平面研削盤を作っているメーカーさんです。
日清工業の北浦さんに紹介していただきました。
両頭平面研削盤?
主に薄いものの両面を一度に研削加工する研削盤です。
砥石の径はφ585!でかい!!
って思ったのですが、両頭平面研削盤では普通のサイズだそうです。
研削盤って色んな種類があって面白いなぁとつくづく思いました。
そんな日清工業さんの「V-5P」は製造して40年!のベストセラー機で日々時代の流れに応じて進化している機械なんだそうです。
製造して40年!
信頼の証ですよね。
そんな「V-5P」型。
30年前に製造されたものを引取り、再生(リビルド)され生まれ変わった姿で展示されていました!
全然違う姿でかっこよかったです!
また砥石径φ150の小型の量産部品向けの両頭研削盤、ロボットを使用し自動化した両頭平面研削盤も展示されていました!
縦型内面研削盤だけじゃない!?「株式会社太陽工機」さん
太陽工機さんと言えば縦型の内面(内径)研削盤のイメージが強い僕です(笑)
しかし、今回は小型の縦型内面研削盤と複合研削盤の2台を春日さんに紹介していただきました。
そもそも縦型のメリットって?
研削方式が縦になったことで単純に設置スペースが小さくなるとのことです。
(その他にも色んなメリットがあると思いますがその辺は太陽工機さんに聞いて下さい)
本当に太陽工機さんの縦型内面研削盤って大型機しか見たことがなかったので、GTJ2023で見た縦型の内面研削盤は本当に小さかった!
間口が700mmめちゃくちゃ省スペース!
それにロボットが付いてラインに組み込めるようにした仕様の縦型の内面研削盤でした。
丸じゃなく角のワークで位相を見ないといけないので上部に付いたカメラで「パシャッ!」
位相を確認し加工。
うん、賢いな(笑)
その次は複合研削盤。
何それ!?
一見普通の円筒研削盤でワーク先端のねじを細い砥石でねじ研削加工をしていました。
この時点ですごい!まさかの円筒研削盤でねじ研って。
この後です!
まさかの砥石軸が回転して普通の砥石(ここではアンギュラの砥石でした)
ねじ研もして普通の外径もできる!
砥石交換の手間が省けてすごく便利!(お高そう…)
もちろん制御なのでテーブルでテーパー出し、主軸でも0.0001°単位で角度調整もできるみたいです!
縦型の内面研削盤しか知らなかった僕は恥ずかしかったです!
数値管理に強い「株式会社岡本工作機械製作所」さん
岡本工作機械製作所さんは4年前の2019年に群馬県安中市にある本社工場へ見学へ行ったきりです。
今回のGTJ2023では岡本工作機械製作所さんはめちゃくちゃ気合が入っていたらしく8機種の研削盤を展示されていました。
紹介してくださったのは西上さん。
平面研削盤って加工し始めの頃って歪みがあり砥石が当たるところ、当たらないところ、いわゆる「エアカット」で
時間をかなりロスしてしまいます。
そこで今回紹介いただいた「PSG-127CA-iQ」という機種は、機上測定装置が付いていて機上でワークを測定。
測定結果に基づいてまずは高いところだけ研削し「エアカット」の部分を極力減らし時間短縮に貢献する機能「MAP研削システム」だそうです。
僕もゲージメーカで平面研削してた時は平面度0.005以下とか平行度0.005以下とかの幾何公差があって泣きそうになりながら加工したのを覚えてるから
この「MAP研削システム」はすごくありがたいなぁ。
円筒研削盤ももちろん。
ハンドルが付いたCNC円筒研削盤で、小ロットはハンドルを使って汎用研削盤の様に加工し、多ロットだとNCを使って加工
これはすごく便利だなと思います。
僕は普段汎用の円筒研削盤を使っているのでCNC円筒研削盤は本当に欲しい…(切望)
岡本工作機械製作所さんの名機IMGシリーズの内面(内径)研削盤。
このIMGシリーズは本当に良い内面研削盤らしいです。
ここでも…僕は内径研削盤と言えば山田工機さんしか知らなかったので、名機とは存じ上げていませんでした…(すみません)
そのIMGシリーズに砥石軸が2軸付いた2Bシリーズ。
内径砥石を粗用と仕上げ用を付けても良し。内径研削用の砥石と外径研削用の砥石を取り付けても良しの研削盤の二刀流的な機械です。
今回の動画では岡本工作機械製作所さんは3機種しか紹介していませんが、別動画で残りの機械も紹介しようと思います!
毎日お世話になっている「株式会社シギヤ精機製作所」さん
皆さんご存じの僕が毎日お世話になっている「シギヤ精機製作所」さん。
開業して今年の4月で丸8年になりますが本当に助かっています!
そんなシギヤ精機製作所さんの研削盤を紹介してくださったのは「宗近さん」。
すごく優しい話し方で癒されます!
今回紹介していただいのは小型の円筒研削盤「GPH-20B.50」
研削、工作機械の名前ってこんな感じで英語の名前が多くないですか?
正直どれがどの機種かこんがらがりますよね?(僕だけ?)
シギヤさんの機械の名称には全部意味があるみたいです。
例えばこの「GPH-20B.50」だと…
G…Grind(研削)
P…Plain(アンギュラじゃなく普通の砥石)
H…Handle(ハンドル付き)
20…ワークの振り回し(この機種だとφ200まで)
B…AからBへのバージョンアップ
50…芯間500mm
という漢字になっているみたいです。
これを教えてもらうとパンフレットなどを見て機種を見た時に分かりやすいですよね。
といことで今回展示されていた円筒研削盤は
普通の砥石(アンギュラじゃない砥石)のハンドル付き、振り回しφ200、芯間500mmのCNC円筒研削盤です。
Bタイプになった事で今までフルカバー用のベッドとハーフカバー用のベッドって別々だったみたいですがそれが統一されたみたいです。
ハンドル付きなので、岡本工作機械製作所さんの時に紹介した単品などの数が少ないワークはハンドルを使用して加工。
多ロット(数が多い)ワークはNCでプログラム(シギヤさんは対話式)を作って加工。
この機能を聞くと本当にハンドル付きのCNC円筒研削盤が欲しい…(笑)
自走車部品など超多ロットの加工が無く、本当に僕が普段加工しているワークの量を思うとちょうどいいCNC円筒研削盤なんですよね。
シギヤさんは本当にちょうどいい研削盤を作ってくれます(笑)
ステアリングの技術を円筒研削盤に!?「株式会社ジェイテクト」さん
ユーザーではないですが、「なんでも相談室」、甲子園球場の「ROYAL SUITE」などで何かとお世話になっている「株式会社ジェイテクト」さん。
今回は今までいGE4iの後継機種の「G3P-100L」を藤田さんに紹介していただきました!
「品質は削れ、品質は削るな」をコンセプトに作られた機種で、ユーザーさんに応じて仕様を変えられるのが魅力です。
※極端な例ですが砥石軸の軸受けを流体軸受の「スタットベアリング」からメタルに変更し少し安価に抑えるなど
(↑これは絶対にやったらあかん!ジェイテクトさんの良さが無くなりそう…(笑))
ジェイテクトさんといえば、やっぱり「きさげ」ですよね。本当に綺麗でほれぼれします。
これだけで品質の良さが伝わります。
それと流体軸受の「スタットベアリング」これによって品質維持に貢献しています。
スタットベアリングに関しては、油の管理しっかりすれば半永久的に高精度が維持できるという優れもの!
CNC円筒研削盤に絶対必要なオペレーションモニターはジェイテクトさんオリジナルの「TOYOPUC Touch」
このシステムはワークの外径、長さなどを入力するだけで、ワークの剛性を計算してくれて適切な研削条件を出してくれます。
初心者の方でも簡単に使えてよさそうです。
続いてジェイテクトさんといえば自動車などのステアリングが主力商品、その技術を生かし生まれたのがプロハンドル。
「ステアバイワイヤハンドル」
このステアバイワイヤハンドルは砥石がワークに当たった感触をハンドルに伝える技術です。
実際触らせていただきましたが、めちゃくちゃいい!
汎用のハンドルよりもハンドルから伝わる砥石がワークに当たった感触が鮮明に伝わります。
本当に当てすぎたりが防げそうですごく良いハンドル(お高そうやなぁ(笑))
カーボンニュートラルの支援機能も搭載されているのでこれからの研削盤だなと思いました。
【まとめ】本当に行ってよかった展示会
2年ぶりに開催された「Grinding Technology Japan 2023(GTJ2023)」研磨・研削の展示会というマニアックな展示会ですが、
逆にマニアックな話が伝わる場なので僕は大好きなん展示会です。
今回、「産経新聞コンベンション事業部」の方のおかげで開催前日に取材させていただき、
僕のYouTubeチャンネル「研磨屋TV」初となる8社のメーカーさんの取材が出来ました。
皆さんに関心を持っていただき、マニアックな動画ですが、いい感じに再生回数が伸びています。
これからも少しでも皆さんの役に立つような動画を作りたいと思います。
こんな動画も欲しい。質問などありましたらいつでもお問い合わせページからメールをいただくと幸いです。
あっ!
それと、LINE公式アカウントも開設しました!
研磨屋TVの動画の事や高山技研の事を発信出来たらなと思います。
近々メニューも実装し質問などもしていただきやすくする予定です。
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P.S.
いつも最後まで読んでいただいてありがとうございます。
YouTubeを始めて丸3年。
取材依頼が来るとは思いませんでした。
しかも取材させていただいたメーカーさんの中には
「いつもYouTube観てます!」
「公式チャンネルでチャンネル登録しています!」
など本当に嬉しい声かかけていただきました。
SNS続けてきて良かったなと思った瞬間です。
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