砥石のバランスを「動バランス」で取り、より高精度に!

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砥石のバランスを正確に取り研削加工精度アップ!

先日、バランス測定のパイオニアと言われている「シグマ電子工業株式会社」さんの
研削盤版用の砥石バランス測定器「フィールドバランサー」を導入しました!

※このブログは最下部の動画でも解説しています!
合わせてご覧ください。

効果は抜群!
加工ワークの仕上がり面、砥石の持ちが体感できるくらい良くなったと思います。

こんにちは。飛行機(ANA)好きな東大阪で研磨屋をやっている高山です。

格段に速くなった砥石のバランス取り

以前は前回上げた動画のように、砥石のバランス台に砥石を載せ、ウエイトを移動させ、
アンバランスを取る方法でバランスを取っていましたが、これがめっちゃ時間かかる!

まず、バランス台を水平に設置、その後砥石のバランス取り。
この全工程で約1時間ちょっと。手こずってしまったら1時間半、2時間くらいはあっという間に過ぎてしまいます。

でも、このフィールドバランサーを使う事で、測定器をセットするところから、バランス取りの完了まで最短で40分。
格段に速くなりました!

使い方は本当に簡単!
下部の写真の赤丸の測定器2つと研削盤に設置し、後は電源を付けて、砥石を回転させてモニターの指示通りにウエイトとを動かすだけなんです!


これで簡単に「動バランス」が取れるのです!

「動バランス」と「静バランス」の違い

動バランスは(dynamic balance(ダイナミックバランス))静バランス(static balance(スタティックバランス))
かんたんに言うと、対象物を回すか?回さないか?

砥石でいうと、バランス台の上で砥石が自然に動いているのを止める方法を「静バランス」
砥石を研削盤に取り付け、砥石を回転させて不釣り合いを修正するのが「動バランス」

円筒研削は研削盤に砥石を取り付けて、回転させ、ワークを加工するので「動バランス」の方が有効だと思います。(個人の見解です)

正直めっちゃくちゃ砥石の振動は体感できるくらい軽減されました!
しかもワークの研削面も綺麗!

アンバランスによる砥石の微妙な振動もほとんどないので、ドレスインターバル(砥石をダイヤモンドで目立てするタイミング)も
かなり少なくなり、砥石の減る量も抑えられてるんじゃないかな?と思います。

測定方法はめっちゃ簡単!

下記のケースに入っているのが全ての機材。

この測定器類を研削盤に取り付け、フィールドバランサーの電源を入れて、砥石を回すだけ。

研削盤に取り付ける例はこんな感じ。

後は砥石を回して、フィールドバランサーの「START」ボタンを押して振れの測定開始!

写真のように青色の枠の部分が現在の振れ量「7.981㎛」
この数値がどれくらいかはよく分かりませんが、砥石カバーを触ると振動が感じられるくらいです。

1,2,3に表示されている数字はウエイトの場所。
初めは「0°,120°,240°」の位置からスタートですが、
一度測定することで、緑の枠の1番のウエイトを「10°」に動かす指示が出ました。

これで0°から10°へ動かして、どれくらい砥石の振れ量が変わったかを測定するみたいです。

砥石を止め、ウエイトを動かしてまた砥石を動かし測定。
これを3~4回繰り返すことで、
砥石の振れ量が約1/23の0.334㎛に抑えられました!

もちろん砥石カバーを触っても振動は全く感じられません!

この作業はフィールドバランサーを出してからの作業時間約40分!

もともと1時間30分かかっていた作業時間も約半分に抑えられ、時間の節約にもなりました!

このように砥石の振れ精度、研削面向上、ドレスインターバルの減少、時間の節約。
良いことだらけ!

しかも、測定に関して分からないことがあれば「シグマ電子工業株式会社」さんがオンラインでサポートしてくれる!
実際、僕もこの砥石のバランス測定中はオンラインサポートしていただきながら、フィールドバランサーを使っていました。

使用中の砥石のバランスも簡単に取れるので、すごく重宝しています!

 

P.S.
いつも最後まで読んでいただきありがとうございます。

以前勤めていた会社でもメーカー違いで動バランスの測定器を使っていましたが、
何も知らず使っていて、何が正しいのかが分かりませんでした。

今回この「フィールドバランサー」を導入し、「シグマ電子工業株式会社」さんに使い方をみっちり教えていただき、
もし自分が使いかたを忘れても大丈夫なようにと、「会社にあるけど、使い方が分からない」、「使い方合ってるのかな?」
と思われたときにこのブログと下の動画を参考にしていただけると嬉しいです。

恐らく各メーカーさん、基本的な使用方法が同じと思います。
僕も以前使っていたのは、ノリタケさんの「バランスアイ」というバランス測定器だったので。

より詳しくは動画で解説しています!

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