細いワークは割り箸で研磨!?
- 加工事例
細いワークは『割り箸』を使って研磨加工しています。
こんにちは。飛行機(ANA)が大好きな高山です!
わっ割り箸!?食べるときに使うんじゃないの?
そうなんですが、割り箸って優れものなので研磨加工にも最適なんです。
研削の本にも載ってる加工方法
僕がこの研削の業界に入り、一番悩んだのが技術面。
初めてこの業界に足を踏み入れた時の職人さんは「技術は目で盗むもの」
って言われましたが、初心者の僕は「押したそのボタン何?」
から始まったので、技術云々じゃなかったです。
そんなときに参考にしていた本が「研削盤のエキスパート」っていう
初版が昭和47年の年季の入った本。
これが僕のバイブルでした。
今でも困ったときのお守りとして工場に置いています。
そんなこの本にも載っている加工方法なんです。
簡単に解説すると「長いワークは棒を使って押す」以上。
DIYは苦手なので割り箸を使用
前回投稿した「町工場体験ツアー」でも書いたDIY苦手の件。
そうなんです。DIY(何かを作る)のは好きなんですが、いざ、何かを作ろうとすると
ノコギリ切ると斜めに切ったり、ネジを締めるのが下手だったりするんですw
職人さんといえば、
自作で道具を作る+その自作の道具で加工=カッコイイ!
という黄金の公式(勝手に決めましたw)があるのですが、
自作で作ると大変なことになるので、割り箸を使用しています。
この割り箸がすごく良い仕事をしてくれるんです!
割り箸のいいところ
・ちょうどいい大きさ
・ちょうどいいしなり具合
・エコ
とこんな感じ。
僕には本当にいい道具なんです!割り箸様って言ってもいいくらいw
そんなこの研磨加工に最適な割り箸を使って細いワークの研磨加工をします。
なぜ、棒とか割り箸を使わないといけないの?
細長いものを研磨加工すると、真ん中部分が膨らんでしまうから膨らまないように押さえる役割をしています。
加工の様子は実に地味…
研磨加工中どこで使うの?
仕上げ付近です。「付近?」
そう、決まっていません。その時のワークの様子によって使うタイミングは変わるんです。
序盤で使うと時間かかるすぎるし、仕上がる直前で使うと仕上がらないし、見極めが大切なんです。
加工の様子はこんな感じ。アングル失敗して見えてないし…www
それくらい地味な加工方法なんですw
今回のワークはφ5×L200、内径にφ3の穴が開いている焼き入れ鋼。
「割り箸使用中」ってテロップを入れないとわからないくらい地味w
押す力も人それぞれなので、この力が良い!
っていうのが無く、押しては測って、押しては測っての繰り返し。
イライラして強く押しすぎてしまうと、
今度は「振れ」というのが発生してしまい、良い精度のワークが完成しないんです。
いまだに難しい…
こんな感じで、日々研究しかながら研磨加工に励んでいます。
もちろん動画でもアップしています。
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